QC Designは、ドイツ・ウルムに拠点を置く量子アーキテクチャのスタートアップ企業。フォールトトレラント量子コンピュータのための誤り訂正アーキテクチャに取り組んでいる。量子コンピュータの研究者であり、Xanadu の元アーキテクチャチームリードである Ish Dhand氏 と、ウルム大学のアレクサンダー・フォン・フンボルト教授兼理論物理学研究所所長の Martin B. Plenio氏によって、2021年に設立された企業である。
今回発表された最初の製品は、Plaquette というソフトウェアパッケージで、様々な量子補正アルゴリズムを研究することができるフル機能の製品。ユーザー自身が誤り訂正コードを作成し、さまざまな種類のノイズ条件下での性能を調べることができる。
彼らの第 2の製品戦略は、さまざまな誤り訂正アーキテクチャを作成し、それらを量子ハードウェアプロバイダーやエンドユーザーにライセンス供与して、独自の設計で使用すること。QC Designは既に、光およびスピン量子ビットベースのシステム向けの誤り訂正アーキテクチャを開発しており、おそらく他のモダリティについても展開していくだろう。同社のビジネスモデルは、マイクロプロセッサのスケーラブルなアーキテクチャ設計を作成し、他社にライセンス供与する ARM Computers に似ている。
最後に、彼らの第 3の製品の取り組みは、IQM Academy に組み込まれた、フォールトトレランスと量子誤り訂正モジュールを作成すること。このモジュールでは、誤り訂正コードとスタビライザー形式について学習し、エラーを感知して訂正するデコーダーの実装方法を学ぶことができる。
同社は、これら各製品を発表する個別のニュースリリースを発表した。Plaquette のニュースリリース 、誤り訂正アーキテクチャのライセンスプログラムのリリース 、IQM Academy の Fault Tolerance and Quantum Error Correctionモジュールに関する3番目のリリースはこちらのリンク から確認できる。
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原記事(Quantum Computing Report)
https://quantumcomputingreport.com/
翻訳:Hideki Hayashi