Entangled Networksは、2021年2月に設立されたカナダのスタートアップで、データセンター内にある複数の量子プロセッサを接続して大規模なシステムを構築するためのハードウェアとソフトウェアのソリューションを専門としている。The Quantum Computing Reportは先月、この会社の創業者2人とのポッドキャストにおいて、彼らの計画についてより深い洞察を得た。つまり、IonQの技術戦略とよく合致することが理解できた。なぜなら彼らは長い間、下の写真のようなモジュラー量子コンピューティングのアプローチを使用して量子コンピュータの拡張を計画してきたからである。
[ Conceptual Diagram Showing Quantum Multicore Architecture using Photonic Interconnects, Credit: IonQ from Q2B 2020 ]
この実装は難題だ。インターコネクトに必要なハードウェアを開発するだけでなく、大規模な量子プログラムを複数のプロセッサーに分割するための優れた最適化ソフトウェアも重要。異なるプロセッサ間のゲート演算は、1つのプロセッサ内のゲート演算よりもはるかに遅く、忠実度も低くなる。また、マルチプロセッサーシステムでは、イオントラップ装置で利用可能な All-to-All 接続ができない場合がある。コンパイラは、システムパフォーマンスを向上させるためにプロセッサ間のゲート操作の使用を最小限に抑えようとするが、プロセッサ間の操作を完全に排除することはできない。
Entangled Networksは、このネットワーキングのための技術を多く持っているため、IonQ がシステムをスケールアップする際に役立つだろう。今年後半に2つの量子プロセッサをネットワーク接続するデモを提供すると述べている。
さらに今回の買収によって、IonQ はカナダのトロントにも開発拠点を持つことになる。トロントには、カナダで量子力学を学ぶための主要大学が多数あり、技術者の確保に役立つことにもなるだろう。この買収に関する詳細は、IonQ のWebサイトで公開されているプレスリリース を参照。
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原記事(Quantum Computing Report)
https://quantumcomputingreport.com/