最初の 300万豪ドル(約2.8億円)の助成金は、オーストラリア政府の Cooperative Research Centres Projects (CRC-P) イニシアティブによるものであった。これは、Diraq が、シドニーにあるニューサウスウェールズ大学と商用IC設計会社のPerceptia Devicesと共同で、同社のQuantum Logic Unit (QLU) と直接統合できる Quantum Control Unit (QCU) チップを開発する 4年間のプログラムで使用される助成金である。
この設計では、極低温での低消費電力レベルでのアナログ回路動作が要求され、これは通常の半導体にはない動作環境。Perceptia Devicesがチップの設計を行い、UNSWシドニーの研究者が極低温下でのデバイスの動作調査を担当する。この受賞を発表するプレスリリースは、DiraqのWebサイトに掲載されている(リンクはこちら )、またこのプロジェクトをリストアップした協同研究センタープロジェクト(CRC-P)の受賞通知が入手できる(リンクはこちら )。
さらに、豪州ニューサウスウェールズ州(NSW)の量子コンピューティング商業化基金(QCCF)からも、300万豪ドルの助成金が贈られた。ニューサウスウェールズ州は2022年12月、オーストラリア国内での量子研究開発と雇用を促進するため、このプログラムに総額700万豪ドルの予算を計上している。この賞は、専門家パネルによる広範な査読を経て、競争的資金プログラムの下で授与された。ディラクは、最初の製品である10量子ビットのシリコン量子プロセッサーを含む、半導体ベースのスピン量子プロセッサー技術の開発を進めることに、この資金を充てていく。
2つの受賞を発表したプレスリリースは、Diraqのウェブサイト でも確認できる。
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原記事(Quantum Computing Report)
https://quantumcomputingreport.com/
翻訳:Hideki Hayashi