AFWERXは、空軍のイノベーション文化の育成を目的とした米空軍のプログラム。将来、空軍が利用できる革新的な技術開発を支援するため、中小企業や新興企業に少額の資金を提供することを目的としている。
Atlantic Quantumは、フラクソニウムベースの超伝導量子ビット技術に基づいた量子コンピューティングハードウェアの開発を目指している。AFWERXとアメリカ空軍研究所 (AFRL) は、その開発を支援するため、同社に対し125万ドル(約1.8億円)のDirect-to-Phase IIを発注した。
Atlantic Quantumは、マサチューセッツ工科大学(MIT)とチャルマーズ大学(Chalmers University)の両方にルーツを持つ量子ハードウェアの新興企業。彼らのフラクソニウム・アプローチは、IBM、Google、Rigettiなどが採用している、より一般的な超伝導トランスモン・アプローチよりも高品質でスケーラビリティの高い量子ビットを実現できるかもしれない。D-WaveやAlibabaも、同様の理由でフラクソニウム・ベースの量子ビットに取り組んでいる。
現在、2量子ビットのゲート忠実度は、これまでのところ99.9%を少し下回る程度である。新しい量子ビット・アーキテクチャがこれを99.99%(フォーナインズとも呼ばれる)以上にまで高めることができれば、それは大きな進歩であり、大きなマイルストーンとなるだろう。
詳細はこちらのAtlantic Quantumのプレスリリースを参照。
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オリジナル記事:Quantum Computing Report
https://quantumcomputingreport.com/
翻訳:Hideki Hayashi